測量に欠かせない「レベル」ってどんなもの?

よく、道端で三脚のようなものを利用して二人一組で何かを測定している作業を見たことはありませんか?あの作業は「測量」という作業で、地形や角度、高低差などを計っています。工事現場などには欠かせない測量に必要な「レベル」と呼ばれる測定器について紹介します。

 

正確な測量には適切な測定器を選ぶのが重要

測量機器と一言で言っても、実に様々な種類があります。測量のための測定器を決めるには、まず測量の用途と、どれくらいの精度を求めているかという点から選びます。測量機器は、目的や精度に応じた機種に分かれており、機器の選定には専門知識が必要になります。

 

新品や中古販売はもちろん、レンタル業者でも測量機器は扱っているところが多いので、測量機器の導入の際には、専門家のアドバイスを受けましょう。こういう場合にはどんな測定器を選べばいいかなど、具体的な意見を聞くことで、適切な機種を選ぶ事ができます。

 

水準測量に欠かせない「レベル」とは?

測量に使う機器は、実に様々な機種があります。その中でも特にメジャーと言える測定器が「レベル」です。レベルは、高さを求めるための水準測量に欠かせない測定器です。レベルは三脚のような形になっていて、レンズが付いています。レンズを覗くと、常に水平に保たれた視準線が見えるので、スタッフと呼ばれる大きな定規のようなものと合わせて、水平や高低差の計測を行います。よく、道端で見かける測量作業が二人組で行われているのは、レベルの視準線を確認する役目の人と、スタッフと呼ばれる定規を持つ役目の人がいるからです。

 

レベルに関する基礎知識

レベルを選ぶ際の基準になるのは「レンズの倍率」「最短合焦距離」「精度」などのポイントです。レンズの倍率は、標尺のメモリがどれだけの距離見えるかという基準になります。たとえば、倍率が20倍のレンズが付いた測定器であれば、20m先の標尺のメモリを1mの距離で見たのと同じ感覚になります。

 

次に、最短合焦距離とは、どのくらい近くまでピントを合わせられるかを示す目安の事です。対象物へピント合わすことができる最短の距離です。最短合焦距離が近ければ地下程、高精度の測量が可能になります。

 

また、デジタルレベルを選ぶときに重要になるのが精度です。デジタルレベルには制度があり、1km往復標準偏差が基準となっています。たとえば精度が0.5mmであれば、1kmの測量を行ったときの誤差が0.5mmということになります。

 

種類豊富なレベルのそれぞれの特徴

測量機器にたくさんの種類があるように、レベルにも様々な種類があります。その中でも代表的ないくつかの種類の特徴をご紹介します。

 

まず、オートレベル(自動レベル)は、自動補正機能が付いた便利なレベルです。本体の内部に自動補正機能が付いているため、レベル本体が水平でなくても、視準線を水平に保つことができます。オートレベルは手軽で扱いやすいため導入されている率も高く、測量の現場で幅広く使われています。

 

オートレベルの自動補正範囲や制度は機種によって異なりますが、自動補正装置に振り子原理(ペンジュラム方式)を利用しているものが一般的です。目的によっても異なりますが、標準的な測量機器を求めているのであれば、オートレベルを選ぶのが無難と言えます。

 

オートレベルに次いで普及しているのが、電子レベル(デジタルレベル)です。オートレベルは、これまでのレベルと違った新しいレベルで、標尺の目盛の読み取りが自動化されています。レベル本体に画像解析機能が付いているため、誰が測量を行っても標尺を誤差なく正確に読み取れるという大きなメリットがあります。これまで一般的だったオートレベルなどは、正確な測量を行うためには、熟練の観測者が必要でした。しかし、デジタルレベルならボタンを押すだけで簡単に精密な測定が可能です。デジタルレベルは精度が高いため、国土地理院の基本測量に使用されています。

 

デジタルレベルは、標尺の目盛の読み取りを自動化するため、バーコードのようなパターンが印刷してある特殊な標尺が必要です。また、電源が必要になるため、場所によっては利用できなというデメリットもあります。さらに、メーカーによって標尺の目盛のパターンが異なるため、標尺の流用が難しいという点も挙げられます。しかし、それらのデメリットよりも、誰でも正確に測量でき、データを残すことができるというメリットの方が大きいため、これからますます主流になっていくのではないでしょうか。

 

今ではオートレベルやデジタルレベルに押されてあまり一般的ではありませんが、ティルテイングレベルという種類のレベルも存在します。ティルテイングレベルには高感度の棒状気泡管が内蔵されており、手動で視準線を水平に合わせて使用します。水準確認が望遠鏡を覗きながらできるので、精度の高い測量が可能です。高精度水準観測には欠かせませんが、熟練した観測者が必要なので、測量の腕がないと利用するのが難しいというデメリットがあります。そのため、現在ではほぼ利用しているケースはありません。